自動車保険から「医療」や「火災」まで。

 保険調査会社が扱う事案といえば、自動車保険に関するものを思い浮かべるのが一般的でしょう。実際、当社でも多くは交通事故の原因調査ですが、医療や火災などさまざまな分野の調査を手がけています。私が営業として担当している事案では、医療関連の調査が半分以上を占めるほどです。

 例えば、傷害保険の医療調査では、被保険者が転倒して骨折した場合なら、その原因や後遺症の程度などを当事者、医師などから調査員が聞き取りし、保険金支払い時の資料として提供しています。中にはなんらかの疾病が原因で事故が起きたのか、その疾病が事故後に発病したのか判断が難しいケースもあります。火災の場合は故意性・事件性の有無も視野に入れる必要があり、警察や消防などの公的機関へのアプローチも重要です。

 こうして、いろいろな世界を知り、さまざまな事案を扱えることが、当社の業務の魅力の一つ。仕事としてだけでなく、人間としても成長できる仕事です。

要望を正確につかみ、積極的に提案も。

 私は入社して1年間は、調査員を経験しました。面談する相手は、年齢や職業がばらばらで、普段会えない人とも接点ができ、お話をし、すごく勉強になりました。現場調査では、銀座やお台場など、交通量や人通りの激しい場所で道路を測定したこともあります。さすがに少し恥かしかったですが(笑)。

 営業職になった後、調査経験があることが私の強みになりました。調査の流れやポイント、調査員の気持ちもわかるので、的確なアドバイスができます。それは、お客様に対しても同様です。最終的な目的はお客様の要望に応えられる調査をすることなので、あまり調査員寄りのスタンスにならないよう、バランスには気をつけています。

 ここ2~3年で、お客様との事前打ち合わせを通し、真のニーズが「見えてくる」ようになりました。調査目的の優先順位や調査内容の重点箇所などが。それにより、「こんな調査をしたらいいのでは?」という提案もできるようになった。経験を積んで身についてきたスキルだと思います。

「真面目」な対応が信頼につながった。

 私は元々それほど喋るのが得意なほうではなく、正直、「営業は務まるかなあ」と不安でした。ただ、当社の営業は特定の担当者の方との信頼関係を徐々に深めていくスタイルなので、「入口」の部分は比較的スムーズに乗り越えていけます。そこからは、自分次第。私は、「真面目」「誠意」をモットーにお客様に対応しています。ときにはスケジュール的にタイトな調査の依頼が来ることもありますが、可能な範囲でなるべくお応えします。そういうときのために、調査員との良好な関係を築いておくことも大切です。

 入社4年目に名古屋支社に異動になったのですが、そのとき、東京で担当していたお客様が、同じタイミングで名古屋に移られたんです。保険会社も転勤の多い業界ですから、こういう偶然も起こり得る。そのお客様が、名古屋でも発注をくださり、売上面でも貢献していただけました。東京での私の仕事ぶりを評価してくださったからだと思い、とても嬉しく、有り難かったです。