元々は公務員志望だったのですが、就職活動中にいろいろな業界を調べた中で調査会社の存在を知り、「面白そう」「自分もやってみたい」と興味を引かれました。損害保険リサーチに入社を決めたのは、保険会社が出資している点や業界No.1の実績が、長く勤める企業としての安心感につながったからです。入社してみてわかったのは、「調査会社」であると同時に「営業会社」であること。なんとなく、待っていても仕事が入ってくるようなイメージを抱いていたのですが、もちろんそんなことはありませんでした。単にお客様である保険会社からの依頼案件をこなすだけでなく、お客様から次の案件を獲得するため、お客様にご満足いただける対応をし、お客様との「想い」を共有することが必要だと実感しました。
入社後2年間は東京で調査業務を担当し、その後、4年間札幌で営業を経験しました。調査業務の当初は専門知識も不足していて大変でしたが、「やりたい!」気持ちからスタートしていたので、充実した2年間でした。調査業務時代、当社がどんな調査をするか、できるかがわかったので、営業になってからは、案件のご依頼段階でお客様にこちらから提案できたり、中間報告の段階で今後の方向性を示せたりと、経験が役立ちました。
現在は本社勤務で、品質管理と経営推進を兼任で担当しています。品質管理は、調査内容そのもの、中間報告の内容などの質を高め、いかに迅速かつ正確に報告を上げられるかを考え、施策として実施する仕事です。営業推進では、勉強会や研修を企画・開催してお客様と接する機会を増やしたり、現場のモチベーションを上げるため、売上の実績を競うキャンペーンを企画・実施したりしています。
本社に異動になったときは、極端な話、自分が何をやればいいのかもわかりませんでしたが、数年を経て仕事も覚え、視野が広がったと思います。営業時代は、1件1件の案件ごとに考え動く感じでしたが、今は会社全体を俯瞰で見て、経営感覚を持って仕事をするようになりました。経営企画にも携わっているので、年間売上の統計・分析、各支社の業績把握、売上目標の設定といったマクロな業務の醍醐味も知りました。とはいえ、もちろん調査や営業を経験したことにより「現場を知っている」という強みが、今の仕事にも大いに役立っています。俯瞰、マクロな視点を持てるようになったせいか、現場の頃の上司から「随分、大人になったな」といわれました。
昨年、これまでお付き合いのなかったお客さまからの大型受託を目指して、入札に参加しました。他部署とも連携して社内でプロジェクトチームを結成し、1から入札資料を作成したのです。当社が委託を受けた場合、いかに問題なく業務を遂行できるかを訴求し、当社の特色や強みを最大限にアピールするための資料です。会社としてもこれまで作ったことがなく、前例がないため、非常に苦労しましたが、チームのメンバーで力を合わせ、納得のいく資料にまとめました。それだけに、コンペに勝ち、応札できたときの喜びは大きかったですね。みんなで祝勝会をやりました。
こうした大型案件だけでなく、当社の業務は定型的なものが少ないため、データや資料を作成する際は、現場の人たちに伝わりやすく、現場で使いやすくなるよう、常にアイデアを練り、業務にあたっています。1から10まで考えてから作業するより、大枠をイメージしたあとは、とにかく手を動かすのが私のビジネス・スタイル。「動きながら考える」という感じです。
本社業務では、役員の方々や各部の部長クラスと接することが多く、みなさんいろいろな視点を持っておられるので、勉強になります。この仕事は、どこで何が役立つかわからない。私は、プライベートも含め、自動車や保険だけでなく、医療知識からブランド品、ゴルフやスキーなどにも興味を持ち、より視野を広げるように心がけています。「なんでも見てやろう、知ってみよう」という好奇心旺盛な人に向いている仕事です。